暦では立秋から立冬の前日までが秋と言われています。
梅雨が明け気温も高いこの頃ですが、実は暦上ではすでに秋なんですよ!

2020年の秋8月7日金曜日~11月6日金曜日

仮装やお菓子で盛り上がる「ハロウィン」や紅葉狩りとイベントが盛りだくさんな秋ですが、月が最も綺麗に見える季節でもあります。
そこで今回は「お月見」に注目いたします!
来たる当日に楽しめるよう、事前に予習してみてはいかがでしょうか?

2020年の十五夜10月1日(木)

十五夜(お月見)とは?


月には満ち欠けのサイクルがあります。
全く姿が見えない「新月」から徐々に見える範囲が大きくなり「三日月」や「半月」、そして「満月」になりやがて欠けていきます。

満月を見られるのが旧暦の15日であることから「一五夜」と言われること、また前述でもあるように秋は空気が澄んでいる(比較的乾いていることから、空気中の水分量が少ないことで大気がぼやけることなく綺麗に月が見える)ため、十五夜はお月見をするようになりました。

月を見る文化は中国から伝わったもので、日本では平安時代に貴族の間で広まったと言われています。

「お月見」と「お団子」の関係性

お月見と聞いて「お月見団子」を思い浮かべる方も少なくないのではないでしょうか?

十五夜の文化が庶民の間で広まったのは江戸時代からで、収穫をお祝いすると共に方策をお祈りするためのお祭りとして伝わっていました。
その際には収穫した野菜や芋(特に秋が旬の里芋)をお供えしていましたが、後にお米でできた「上新粉」で作られたお団子が登場するようになります。

また満月を模しているお月見団子を食べることで月からパワーをもらい、健康や幸福を得ることができると言われています。

お月見で食べるお団子といえば?

関東ではお月見団子といえばシンプルな白いお団子ですが、地域ごとに違いがあります。

順位 団子の種類 回答率 解答率1位の地域
1位 プレーンの団子 43.7% 東京(解答率73.7%)
2位 白玉団子 26.5% 広島(解答率43.3%)
3位 三色団子 18.3% 岡山(解答率53.3%)
4位 みたらし団子 16.7% 高知(解答率36.7%)
5位 あん入り団子 10.6% 山梨(解答率53.3%)

引用元:at home VOX 調べ

お月見団子のイメージとして最も多かったのはプレーン団子です!
白いお団子がピラミッド状に重なっているイメージは大きいですよね。
一般的には15個の団子を1段目(3×3=9個)、2段目(2×2=4個)、三段目(2個)のように並べることが多いです。
また簡略化して5個で行う場合もあります!

全国の様々なお月見団子!

【大阪近辺】あんこで包む


大阪付近では里芋をイメージして餅にこしあんを巻きつけたタイプがあります!

【名古屋】しずく型


大阪近辺と同様に「里芋」を模しているところとして、名古屋ではしずく型のお月見団子があります!

【静岡:駿河地方】へそもち


静岡の駿河地方では丸い団子の真ん中が潰れていて、一見白玉団子のように見える形状の「へそもち」があります!
へそもちの由来は下記の通りです。

由来ははっきりしませんが、徳川家康(とくがわいえやす)が幼少時代、今川(いまがわ)氏の人質として駿府城(すんぷじょう)にいた時、三河(みかわ)からの付き人が元気に丈夫に育つようにとの思いから、餅に「へそ」を作り、そこにあんを添えて食べさせたのが初めだと伝えられています。

引用元:公益社団法人全国学校栄養士協議会

今回はお団子に着目しましたが、お団子を食べるのではなく「里芋」を食べる三重県や、餅の周りに豆がついている「ふちゃぎ」というものを食べる沖縄県など様々なタイプがあります!

世界の「お月見」

日本では月面の模様がそのように見えることから「うさぎが月でお餅をついている」と言われますね。
月面は同じ向きで地球の周りを回っているため、見る場所によって大きな違いはありませんが、世界での認識は大きく異なるんですよ!

日本 餅をつくうさぎ
韓国 餅をつくうさぎ
中国 薬草を挽くうさぎ
中国の一部 大きなハサミのカニ
モンゴル イヌ
インドネシア 編み物をしている女性
ベトナム 木の下で休む男性
インド ワニ
オーストリア 男性が灯りを点けたり消したりしている
カナダの先住民 バケツを運ぶ少女
中南米 ロバ
北ヨーロッパ 本を読むおばあさん
南ヨーロッパ 大きなはさみのカニ
東ヨーロッパ 女性の横顔
アラビア 吠えているライオン
ドイツ 薪をかつぐ男

まとめ

十五夜(お月見)に関してまとめました。
お団子の種類や月の見え方など、その土地によっての違いが大きくありましたね。

忙しいと月を見上げる時間を作ることは難しいです。
しかし綺麗な月夜はとても心をリラックスさせてくれますから、今年の十五夜(お月見)は少しの時間でもいいのでぜひ一息入れて、夜空を見上げてみてはいかがでしょうか?