前回までは「データアナリスト」と「データサイエンティスト」とはどんな職業なのか?について触れました。
今回はそれぞれの職業で取得をおすすめされている資格をまとめます!

  1. 共通でおすすめの資格
  2. よりレベルアップするのにおすすめの資格

共通でおすすめの資格

1.統計検定

日本統計学会が主催する、その名の通り「統計学」に関する知識や活用力を試される資格です。
【統計学日記】NO.1「統計ってなぁに?」にてご紹介したように、「データアナリスト」や「データサイエンティスト」は統計学のプロフェッショナルですから、統計に関する知識は最低限必要になります!

統計検定は1級〜4級、統計調査師、専門統計調査士、統計検定 データサイエンス基礎(CBT)の合わせて8種類あります。
1級〜4級までの学習レベルとしては下記の通りです。

  • 4級:中学レベル
  • 3級:高校レベル
  • 2級:大学の一般教養レベル
  • 1級:大学の専門過程レベル

準1級や1級は2級までに得た知識の応用力を求められるため、取得することが大変難しいとされています。
そのため社会人の方には、まず2級を目指し基礎の力を身に着けることから始めるのがおすすめです!
また2級・3級・統計調査士に関してはCBT方式で受験することができます。

CBT方式とは?基本は紙媒体を使ったマークシート形式ですが、CBT方式はコンピューターで回答するため「誤って別の問題の回答をしてしまう」というミスが起きにくいことが利点です!
また試験会場や受験時間を自分で選べるので、受験するまでのスケジュールが立てやすく、社会人で時間がなかなか取りにくいという方でも受験しやすいため大変おすすめです。

受験料

試験の種類 料金
統計検定 1級「統計数理」 6,000円(税込)
統計検定 1級「統計応用」
統計検定 準1級 8,000円(税込)
統計検定 2級 5,000円(税込)
統計検定 3級 4,000円(税込)
統計検定 4級 3,000円(税込)
統計調査士 5,000円(税込)
専門統計調査士 10,000円(税込)

おすすめの勉強サイト

統計学WEB:https://bellcurve.jp/statistics/
統計学の基礎から中級までの知識を学ぶことができます。
「基礎」に関しては犬や猫などの動物が問題に出てくるため、特に私のように「数字」に対しての苦手意識がある方には、統計に触れるという点でかなりおすすめのサイトです!

公式HP https://www.toukei-kentei.jp/

2.オラクルマスター

日本オラクル社からリリースされているリレーショナルデータベース(表形式のテーブル)管理ソフトウェア市場で22年連続でシェア率49.9%を占めている「Oracle Database」の活用スキルや、Structured Query Language(SQL)の基礎知識を学ぶことができる資格です!

Structured Query Language(SQL)方式とは?リレーショナルデータベース(表形式のテーブル)を構築するためのプログラミング言語です。

試験は「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」の4種類あります。
「ブロンズ」に関しては、対象試験が3つあるうちの2つを合格しなければ認定されません。

どちらか1つを選択 必修
Bronze SQL基礎Ⅰ(1Z0-017) Bronze DBA 12c(1Z0-065)
12c SQL基礎(1Z0-051)

「シルバー」ランク以降に関しては、下のランクを取得しなければ受験することができないので「ブロンズ」ランクから取得を目指すことになります。
また「ゴールド」ランク以上になると別途研修が必須となり受験費用が高額になるほか、難易度も跳ね上がります。
そのため多くの人が「シルバー」ランクまでを受験しています。

受験料

試験の種類 認定試験 料金
Bronze(ブロンズ) ・Bronze SQL基礎Ⅰ(1Z0-017)or 12c SQL基礎(1Z0-051)
・Bronze DBA 12c(1Z0-065)
Bronze SQL基礎Ⅰ:13,600円
12c SQL基礎:13,600円
Bronze DBA 12c:26,600円
Silver(シルバー) Oracle Database 12c Administration(1Z0-062) 26,600円
Gold(ゴールド) ORACLE MASTER Gold Oracle Database 12c
※別途研修受講が必要 
26,600円
※研修費=142,800円〜
Platinum(プラチナ) ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c 実技試験 (Oracle Database 12c Certified Master Exam)
※別途研修(2つ)受講が必要 
26,600円
※研修費(1種類)=142,800円〜

おすすめの勉強サイト

Oracle Technology Network(OTN):https://www.oracle.com/jp/topics/technologies/join-the-oracle-technology-network.html
日本オラクルが運営するサイトです。
無料で登録できるユーザー登録で、トライアル版のソフトウェアを入手できたり、サンプルコードが入手できます。
トライアルばんは商用利用はできませんが、勉強をする際にはぜひ使用したいサイトです。

公式HP https://www.oracle.com/jp/education/certification/index-172250-ja.html

3.OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)による試験で、オープンデータソースの操作技術を証明する資格です。
昨今では企業でも無料で活用できるオープンデータソースを利用する機会も増えています。

OSS-DB技術者認定試験では特に、無料で公開されているオープンデータソースのリレーショナルデータベース管理システム「PostgreSQL」に関する知識を得ることができる点がおすすめです。

「シルバー」ランクと「ゴールド」ランクの2種類があります!
「ゴールド」ランクを受験するには「シルバー」ランクを取得している必要があります。

受験料

試験の種類 料金
OSS-DB Exam Silver  15,000円
OSS-DB Exam Gold  15,000円

4.基本情報処理技術者試験/応用情報技術者試験

情報処理推進機構(IPA)が主催する「IT」に関する国家資格「報処理技術者試験」の一区画で、今回おすすめするのは全部で12区分あるうちの2つです。
ITの基礎を身に付けることができる「基本情報処理技術者試験」と、応用力が身につき幅広い好パフォーマンスを得られる「応用情報技術者試験」をご紹介します!

IPAで「基本情報処理技術者試験」は、ITエンジニアのキャリアをスタートするにはおすすめされています。
「データアナリスト」や「データサイエンティスト」はビッグデータを解析する際に、システム開発や情報処理の知識は大変重要となりますので、とてもおすすめな資格です。

受験料

試験の種類 料金
基本情報処理技術者試験 5,700円
応用情報技術者試

おすすめの勉強サイト

基本情報技術者試験ドットコム:http://www.fe-siken.com/fekakomon.php
過去問題 – 情報処理技術者試験(IPA公式):https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2016h28.html
上記のサイトは過去問がまとめられています。

公式HP(基本技術者試験) https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
公式HP(応用情報技術者試) https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html

よりレベルアップするのにおすすめの資格

1.データスペシャリスト試験

情報処理推進機構(IPA)が主催する「IT」に関する国家資格「報処理技術者試験」の一区画です。
主にデータベースに関する知識を測る資格です。

受験料

試験の種類 料金
データスペシャリスト試験 5,700円
公式HP https://www.oracle.com/jp/education/certification/index-172250-ja.html

2.統計士/データ解析士

文部科学省認定講座を受講し、全課程の報告課題および修了報告課題に合格することで、終了証書を授与されます。

統計士

「統計士」は統計に関する知識を身に付けることができます。
統計に関する知識を誰でも付けやすいように構成されている講座のため、数字が苦手な方ににもおすすめされている資格です。
「現代統計実務講座」を受講することで取得できます。

データ解析士

「データ解析士」は「多変量解析実務講座」を受講することで取得できます。
多量解析とは多変量データを統計的に扱う手法のことです。
実際にExcelプログラムに触れながら学んでいきますので、より内容が理解しやすいです。

受験料

資格名 講座名 料金
統計士 現代統計実務講座 入学金:5,000円
受講料:54,800円
データ解析士 多変量解析実務講座 入学金:5,000円
受講料:54,800円
公式HP(統計士) http://www.jitsumu.or.jp/courselist/statistics
公式HP(データ解析士 http://www.jitsumu.or.jp/courselist/analyze

3.G検定・E資格

日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催する検定です。
機械学習やディープラーニング(深層学習)の基礎知識が身に付く資格です。

G検定

G検定の「G」はジェネラリスト(ビジネスにおける知識を有する人材)を指します。
ディープラーニングの知識を「事業活用」するジェネラリストにおすすめです。

E検定

E検定の「E」はエンジニア向けの資格です。
ディープラーニングの知識を理解して、適切な手法を使って実装できる知識を得ることができます。

受験料

資格名 料金
G検定 一般:12,000円
学生:5,000円
E検定 一般:33,000円
学生:22,000円
会員:27,500円
公式HP https://www.jdla.org/certificate/

4.Python3 エンジニア認定データ分析試験

Pythonエンジニア育成推進協会が主催する試験で、プログラミング言語「Python」を使ったデータ分析に関する知識を得ることができます。
昨年にベータ試験が実施され、2020年6月から本格的に試験が開始された新しい資格です。

受験料

資格名 料金
Python3 エンジニア認定データ分析試験 一般:10,000円
学生:5,000円
公式HP https://www.pythonic-exam.com/exam/analyist

まとめ

「データアナリスト」や「データサイエンティスト」を目指す際におすすめとされている資格をまとめました。
大きく分けるとエンジニア系(機械学習やデータベース)と統計に関する知識の2つに分けられます。

今回ご紹介した他にもデータ分析の知識を求められる資格や、ITに関する知識を求められる資格はたくさんありますから、自分のスキルアップのためには、様々な資格を取得することをおすすめいたします!

この記事を書いた人

しすたー

アイドルマスターが好きなライター。
ライター歴:2018年7月から
Twitter:@sister_Writer01